記事内に商品プロモーションを含む場合があります
- 今の職場を辞めたいけど、今後が決まっていないから不安…
- 初めて退職するので、何をすればいいか分からない
- 退職までの流れや注意点を詳しく知りたい
仕事を辞める場合、計画性が大切です。必要なことを決めておかないと、退職前に慌ててしまいます。
筆者は介護業界で15年以上働いてきました。役職経験もあります。役職として、多くの職員の退職に関わってきました。筆者自身も退職や転職したことがあります。
この記事では、介護職が退職を決めたときに考えること3選、退職までの流れや注意点を解説します。
この記事を読めば、仕事を辞めるまでにやるべきことが分かります。退職日が近づいても、慌てずに済むでしょう。
退職を決めたら、退職時期を考えます。次の職場をどうするかも考える必要があります。
退職を決めたら考えること3選
退職を決断したら、以下を考えましょう。
- 退職時期(退職するまでの期間)
- 転職活動(次の職場をどうするか)
- 退職理由
退職時期(退職するまでの期間)
退職を決めたら、いつ辞めるかを考えましょう。
退職時期が決まらないと、辞めるまでの予定を立てられません。
退職時期を決める際、職場の就業規則を確認する必要があります。
いつまでに退職の意思表示が必要か、就業規則で定められています。
法律上は、2週間前に退職の意思表示をすれば退職できます。だからといって、就業規則を無視していい訳ではありません。
事前に就業規則を確認しましょう。
就業規則を確認したうえで、退職時期を決めます。
状況によって退職時期は変わってきます。以下は退職時期の目安です。
- 3か月後
- 6か月後
- 1年後
3か月後
今の職場から早めに離れたい方は、3か月を目安にしましょう。
人によっては、もう少し早く辞めたいかもしれません(1~2か月後)。
ただし、1か月後は、すでに勤務が決まっている可能性が高いです。
また、人員が少ない職場だと、2か月後に職員が抜けるのはつらいです。新人職員の採用や指導には、少なくとも3か月間は必要だからです。
職場のことも考えて、退職時期は3か月後以降に設定しましょう。
どうしても早く辞めたい場合は?
人によっては、今すぐにでも辞めたい方もいらっしゃるでしょう。
職場に行くのもつらい状態であれば、無理をする必要はありません。自分を最優先に考えることが大切です。
早急に上司に相談しましょう。
6か月後
退職の準備に時間をかけたい方は、6か月を目安に考えましょう。
6か月あれば、余裕を持って退職に向けた準備ができます。職場も新人職員の採用や指導に時間をかけられます。
1年後
今の職場でやり残したことがある方(新たな取り組みやマニュアル作りなど)、今後のためにもう少し経験を重ねたい方は、1年を目安にしましょう。
1年間経験を積めば、介護職として成長できます。
自分の希望や状況に合わせて退職時期を決めましょう。
以下の記事では「介護職が退職するのにおすすめの時期」「転職に適したタイミング」を解説しています。
→介護職の退職時期はいつがいい?おすすめの退職時期3選【転職に適したタイミングと理由を解説】
転職活動(次の職場をどうするか)
退職を決めたら、転職活動についても考えます。
退職後も働き続ける方が多いでしょう。次の職場をどうするかは、しっかり決めておく必要があります。
→【介護転職】仕事の探し方8選を紹介!求人を探すオススメの方法も解説
仕事を探すときは、転職サイトや転職エージェントが、希望の職場を見つけやすくオススメです。
- 転職サイト
- サイトに掲載された求人情報を、自由に検索・閲覧できるサービス。気になった求人には、転職サイトを通じてすぐに応募できます。
- 転職エージェント
- 求職者の希望に合わせた職場を紹介してくれるサービス。登録すると一人ひとりに担当のキャリアアドバイザーがつきます。職場紹介以外に、面接日程の調整や給与交渉なども代行してくれます。
→【介護】転職サイトと転職エージェントの違いとは?特徴やメリット・デメリットを解説
転職サイト・転職エージェントは複数登録することで、より効果を発揮します。有効活用して、理想の職場を見つけましょう。
→介護転職サイト・転職エージェントは複数登録がおすすめ【メリットやデメリット・注意点を解説】
また、転職活動中の仕事をどうするかも考えましょう。
- 今の職場で働きながらの転職活動
- 今の職場を辞めてからの転職活動
今の職場で働きながらの転職活動
働きながらの転職活動が、選択肢のひとつです。
働きながら転職活動するメリットは、収入が続く点です。金銭的な不安がないので、焦って転職先を探す必要はありません。
万が一、転職先が見つからなくても、今の職場で働き続けることも可能です。
働きながら転職活動するデメリットは、仕事との両立で忙しくなる点です。
働きながらの転職活動は、休日や仕事後に行います。仕事の状況によっては、情報収集や書類作成に時間をかけづらいでしょう。
また、面接の日程を組みづらいのもデメリットです。
今の職場を辞めてからの転職活動
辞めてからの転職活動も選択肢です。
辞めてから転職活動するメリットは、仕事探しに集中できる点です。情報収集や書類作成、面接対策に時間をかけられます。
すぐに仕事を始められるのもメリットです。
辞めてから転職活動するデメリットは、経済的な不安です。
職場を辞めているので、収入はなくなります。収入がなく、なかなか転職先が決まらないと、焦ってしまうでしょう。
また、辞めてからの期間が長くなるほど、転職が不利になる可能性があります。
→介護職の転職活動は「働きながら」「辞めてから」どちらがオススメ?メリットとデメリットを解説
退職理由
退職理由も考えましょう。
上司に退職を伝えると、必ず理由を聞かれます。退職理由には「本音を伝えていい退職理由」と「建前を使ったほうがよい退職理由」があります。
本音を伝えていい退職理由
- キャリアアップを考えている
- (家庭の事情など)個人的な理由
- 体調不良
- 次の職場が決まった
介護職としてキャリアアップを考えていたり、親の介護など個人的な理由があれば、そのまま伝えて問題ありません。
体調不良で働きづらかったり、次の職場が決まった場合も本当のことを伝えましょう。
建前を使ったほうがよい退職理由
- 人間関係が悪い
- 給料が安い
- 職場環境が悪い
- 運営方針・理念が合わない
人間関係や職場環境、給料への不満など、職場批判につながる内容は伝えないほうがいいです。
本音を伝えたことが原因で、他職員との関係がギクシャクする可能性があります。不当な扱いを受けるかもしれません。
人間関係や職場環境が悪くても「これまでの経験を生かして、新たな環境で働いてみたい」のように言い換えましょう。
退職理由は本音と建前の使い分けが大切です。
→介護職の退職理由はどこまで話す?本音と建前が必要な理由や使い分け方を徹底解説
退職までの流れ
ここからは退職するまでの流れを解説します。
- 直属の上司に退職の意思表示
- 退職届を提出
- 業務の引き継ぎ
- 退職
1.直属の上司に退職の意思表示
退職を決めたら、直属の上司に意思表示します。
まずは、上司の予定を確認しましょう。
上司が忙しい時間を避けて、声をかけます。声をかける際は、退職という言葉は出さないようにします。
「お話ししたいことがあるので、少しお時間をいただけませんか。」と上司の都合を確認するだけにしましょう。お互いしっかり向き合った状態で、理由とともに退職を伝えるほうがスムーズだからです。
上司と2人で話ができる場所を選びましょう。
退職はデリケートな話題です。同僚に知られると、余計な気を遣わせてしまいます。
職場への影響も考えて、話が漏れない場所に移動しましょう。
上司と向き合ったら「突然で申し訳ございません。退職させていただきたく、本日はお時間をいただきました。」と切り出しましょう。
切り出すときに大切なのは以下です。
- お詫びの言葉から伝えること
- 退職の意思は決まっている伝え方
自分が退職することで、少なからず職場に迷惑がかかります。礼儀として、最初にお詫びの言葉を伝えましょう。
お詫びの言葉に続いて、退職の意思表示をします。
退職の意思ははっきりと伝えるのが重要です。「退職を検討しておりまして」といった曖昧な表現はよくありません。
上司からは退職を悩んでいると見られ、引き止められます。
引き止められないよう、退職の意思をはっきり伝えましょう。
引き止められた場合はどうする?
引き止められた場合、申し訳ない気持ちを伝えたうえで、再度退職の意思を示しましょう。
上司は色々なパターンで引き止めてきます。情に訴えられたり、待遇改善を提案されます。
大切なのは、退職する強い意志です。引き止められても、曖昧な態度を取らないようにしましょう。
退職について切り出したら、話の流れに合わせて「退職希望時期」「退職理由」を伝えます。
上司と話し合って退職日を決められるよう、退職希望時期は明確にしましょう。
退職日以外に以下も確認します。
- 業務の引き継ぎ
- 有給休暇の消化
- 退職届の提出
現在の自分の業務の後任者や、引き継ぎ期間を確認しましょう。
その場では後任者を決められない可能性があります。後任者が決まり次第、早急に引き継ぎ作業を開始します。
有給休暇の消化も計算して、無理のない作業スケジュールを立てましょう。
退職届についても確認します。いつ、誰に提出するかを上司に聞いておきましょう。
職場によっては、退職届の用紙が決まっています。
2.退職届を提出
退職届を作成後、提出します。
基本的に退職届を渡すのは、直属の上司です。
直属の上司以外に提出先の指定があれば従いましょう。
3.業務の引き継ぎ
退職までに業務の引き継ぎを行います。引き継ぎの方法は以下です。
- 後任者を確認
- 引き継ぎスケジュールを立てる
- 引き継ぎ資料を作成する
- 後任者と一緒に業務を行う
- 引き継ぎが完了したら上司に報告する
後任者が決まったら、引き継ぎスケジュールを立てましょう。
スケジュールに沿って、引き継ぎ資料やマニュアルを作成します。
資料作成後、後任者と一緒に業務を行います。一緒に業務を行う中で、後任者の疑問や不安を解消します。
引き継ぎが完了したら、上司に報告します。
引き継ぎ完了報告書の作成が必要な職場もあります。
→【介護職が退職するときの引き継ぎの方法が分からない方へ】引き継ぎのやり方や注意点を解説
4.退職
退職日までに職場に返却する物品をまとめておきます。
基本的に退職日の過ごし方も、普段と大きく変わりません。集中して業務を行いましょう。
夜勤明けの職員は早く帰るので、朝礼後などに挨拶します。
業務終了前には上司や同僚へのスピーチを行います。
これまでの感謝の気持ちや、今後の抱負、職場への応援の言葉を伝えましょう。
業務終了後、職場から借りていた物品を返却します。主な物品は以下です。
- 制服
- 保険証
- ロッカーのカギ
- 社員証
- タイムカード
ロッカーなどに忘れ物がないかも確認しましょう。
まとめ
退職を決めたら考えること3選
- 退職時期(退職するまでの期間)
- 転職活動(次の職場をどうするか)
- 退職理由
退職時期と退職理由は上司に伝える内容です。特に退職理由はしっかりまとめておきましょう。
退職までの流れ
- 直属の上司に退職の意思表示
- 退職届を提出
- 業務の引き継ぎ
- 退職
上司に退職を伝えるときは、冷静な態度が必要です。職場に不満があっても感情的にならず、建前を交えて話しましょう。